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クリムトグスタフ・クリムト

クリムト 「世紀末美術の先駆者」

グスタフ・クリムトはオーストリアの画家で、世紀末美術といわれた時代の先駆者です。
すばらしい色使いと大胆な構成で女性とエロチシズムを描き出した子どものように
無邪気に眠る美女、それに相反する官能。
作品のなかの女性たちは外面的な美しさと内面に秘められた危険な魅力に満ち、世界中の人々を今なお、惹きつけてやみません。

クリムトの絵画作品

ダナエダナエ
ギリシャ神話の話を描いたものです。

作品に登場するダナエとは、アルゴス王アクリシオスの娘にあたります。彼女生む子供がアルゴス王自身を殺すという予言により、王は娘を牢に閉じ込めてしまいます。

しかし彼女の美しさに恋をしてしまった大神ゼウスは、黄金の雨に姿を変え、彼女と愛を交わすことになるのです。
左下の黒い長方形は、ゼウスの精機を表しているのだとか・・・。

ちなみにこのときに生まれた子供が、かの有名なペルセウスとされています。


グスタフ・クリムト(Gustav Klimt 1862-1918 オーストリア)

ウィーン分離派、世紀末の巨匠クリムトは、
オーストリアウィーン郊外の彫金師の家に生まれます。

これまでの保守的な芸術団体に対して分離独立して
新しい美術家グループを興そうとする動きが出て来ました。

この新しい動きをゼツェッション(分離)と呼ばれたのですが、
クリムトはその初代会長になったのです。
この出来事は、自分だけのスタイルで、
芸術と向き会うアバンギャルド(前衛的)の誕生を予期する
画期的な象徴でもありました。

その代表的な作品が有名な『接吻』です。
自然主義と装飾性が融合したクリムト独特の手法で描かれている傑作です。

『オイゲニア・プリマフェージの肖像』にも見られるように、
写実的な人物描写と、金と幾何学的模様を組み合わせた、
"黄金様式"と呼ばれる絵画がクリムトの作品の特徴といえるでしょう。

このクリムトのウィーン分離派から、
尖鋭で表現主義的な傾向を見せるオスカー・ココシュカ、
エゴン・シーレなどを生み出している一方、
"装飾は犯罪"とする建築家も出るなど、
世紀末の芸術は混沌とした時代でもありました。

その意味においてもクリムトの最大の傑作『接吻』は、
世紀末美術と、これから出てくる表現主義の二つの時代の境界に位置する
大切な役割を持った作品であるといえるでしょう。

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