ドミニク・アングル
アングル 「古典主義絵画 最後の巨匠」
新古典主義の代表画家アングルは、フランス南西部モントーバン生まれ。
1824年44歳で初めてフランスで成功し、その後美術アカデミーの会員となります。
1829年には国立学校の教授となり、たちまち、フランス画壇の中心となります。
後に古典主義絵画最後の巨匠と呼ばれますが、アングルは女性の背中に魅せられていた男です。滑らかな肌、優雅な腰の曲線。その美しさを描くにはどうすればいいかということを生涯考え続けた男なのでした。
アングルの絵画作品
トルコ風呂
女性の背中に魅せられた、新古典主義を代表する画家、ドミニク・アングル。
「あと300年早く生まれていれば、私はラファエロの弟子となりたかった・・・。」
彼は熱狂的なラファエロマニアで有名ですが、
ロマン主義を代表する画家、ドラクロアとの仲の悪さでも有名です。(笑)
ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル
(Jean Auguste Dominique Ingres 1780-1867 フランス)
絵画の分野で19世紀を支配したのは
新古典主義とロマン主義でした。
前者はローマ美術の理想の復活、そして後者は
自由で個性的な表現を追い求めていったのです。
ダヴィットがベルギーに亡命した後『ルイ13世の誓い』で
ロマン主義に対抗し新古典主義のリーダーとして登場したのが
このアングルです。
彼はフランスモントーバンに生まれ、官立美術学校で学びます。
ローマ賞を取り、留学中にルネサンスの巨匠たちの作品に触れ、
真の美が、女性の柔らかな肢体の曲線にあると確信、
新古典主義のリーダーとなっていきます。
その曲線美を表現したのがあの有名な作品、『泉』です。
最後まで線への執着を見せ、卓越したデッサン力と描写力で、
女性の官能美を描いた作品です。
19世紀過ぎまでアングルはアカデミーを代表する
指導者として君臨しましたが、
新古典主義の様式とは一致しない作品も多かったのです。
色彩よりデッサンを重視、安定した画面構成の、
新古典主義の様式で、それは一致しますが、
自由な主題選びなどは、彼独自の展開がみられました。
その彼の代表作の一つが物議をかもした
『グランドオダリスク』です。
この作品は新古典主義よりも、
彼独自の美意識で描いていると指摘する評論家も多いです。
アングルは優れた肖像画も多く制作しています。
その一つが『ベルタン氏の肖像』です。
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