絵画道楽のすすめ

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フラゴナールジャン・オノレ・フラゴナール

フラゴナール 「ロココ美術の伝承者」

ロココ時代を代表する画家のひとりであるブーシェの一番弟子、フラゴナール。
持ち前の明るい性格で有名だった彼は、”陽気なフラゴ”として親しまれていました。
彼の描くその一瞬に、「クスッ・・・」と笑ってしまいそうになるのはフラゴナール自身の
茶目っ気だったのかもしれません。
ロココ時代というひとときの時代が終わりを告げようとしたとき、時代の画家であった彼自身も急速に忘れ去られていったのです・・・。
「芸術的を花で例えるならば、咲き開いた時ではなく、散りゆくその瞬間なのだ」
そんな印象を受けてしまいます。

フラゴナールの絵画作品

ヴィーナスの目覚めヴィーナスの目覚め
ロココ美術を代表する画家ヴァトーが”過ぎ行く夢”を描いたのであれば、このフラゴナールの師匠、ブーシェは”夢の続き”。そしてこのフラゴナールは”今、このとき”というところでしょう・・・。

少女が気づかないその一瞬に現れたヴィーナス。その一瞬は、瞬く間に消えていってしまう夢のような一瞬。それはロココという時代をそのまま反映しているのです。そしてフラゴナールは木漏れ日がさすときのような緑が、人の目に心地よいということを知っていたようで、この緑はフラゴナール特有の緑といってもいいでしょう。


ジャン・オノレ・フラゴナール
(Jean Honore Fragonard 1732-1770 フランス)

18世紀フランス最高の官能美画家フラゴナールは、
フランスのグラースに生まれます。

はじめは、画家シャルダンに入門、次いでブーシェに師事し、
『黄金の子牛にいけにえを捧げるヤラべウム』でローマ賞1等を受賞します。

フラゴナールは、空想的で魅惑的なロココ様式を継承しています。

そしてさらに自由で陽気な、のびのびした絵画の世界を作り出し、
ロココ時代を代表する画家にまでのし上がっていきました。
それを決定付けたのが名作『ブランコ』といえるでしょう。

この作品は、フランスの男爵から依頼されたもので、
その男性と愛人を描いたものです。

ぶらんこに乗る女性のスカートの翻り間に座る男性の視線が、
そこに注がれています。
性的暗示に満ちた場面は、官能派画家の真骨頂といえる傑作。

フラゴナールの全半生は優れた歴史画を発表し、
後半生は通俗的な作品が多いです。

彼はこうした官能に満ちたおおらかな愛と性を描きだす反面、
画風も洋風も全く違う肖像画、風景画、パステル画、
エッチングなど手掛ける器用な画家であったといます。

フラゴナールがロココの正当な継承者を伺わせる作品が
『逢引』とえるでしょう。
優美な庭園で、恋の戯れ、軽妙なタッチと
温かみのある色彩で包んだ名作です。

フランス革命が吹き荒れる中、次第にロココ様式は影を潜め、
やがて来る新古典主義の中で埋没していくことになります。

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