モーリス・ユトリロ
ユトリロ 「情緒溢れる色彩」
古きよき時代のパリ、モンマルトルに生まれ、パリを愛したユトリロ。
父はいなく、ユトリロの母であるヴァラドンはルノワールなどのモデルを務め、
芸術家たちをとりこにし、自由奔放な生活を送っていました。
重厚な絵肌とモノトーンに近い色彩でパリの街角や特に古い家壁などを好んで描き、
その作品には哀愁のこもった独特の情緒が流れています。
ユトリロの絵画作品
コタン小路 画像はこちら
(画家の死後50年を経過していないため、法的な関係上画像を使用することができません。ご了承ください)
ユトリロ特有の哀愁漂う作品。ユトリロは、華々しいパリの町並みではなく、その裏路地や人気(ひとけ)のあまりない通りを好んで描きました。
人気がないにもかかわらず、ぬくもりのある作品。奥行きを感じさせるような作品で、すぐその角を曲がれば、また新たな味わい深い景色が広がるような印象さえ受けます。
人は見かけないけれども、確かにそこには誰かが生活している。そんな味わい深い通りを、我々の身近でも見つけてみたいと思わせてくれますね。(^^)
モーリス・ユトリロ(Maurice Utrillo 1883-1955 フランス)
エコール・ド・パリの孤高の天才画家ユトリロは、
パリモンマルトルのポトー街に
シュザンヌ・ヴァラドンの私生児として生まれました。
17歳でアルコール中毒となり入院、その治療のため
絵を描かせたのが画家となる第一歩だったという画家です。
その後40歳までの間に9回も入退院を繰り返しています。
そして“白の時代”に入ります。
ユトリロを語るとき、三つの時代に分けられます。
@はモンマニー時代、ピサロを追って印象派画風を描いていた時代、
A裏通りの白亜の建物や、街路を白く哀愁を込めて描いていた白の時代
『コタン小路』エコール・ド・パリの画家たちの中でも
パリらしい雰囲気の都市風景を、描いたのは、ユトリロだけでした。
B華麗な色彩の時代『旗で飾られたモンマルトル・サクレクール寺院』
この作品は、哀愁さと華麗さを、併せ持った作品として評価が高いです。
若いときからモンマルトルで酒におぼれながら独学で絵を学び、
独特の新しい様式を創り、新鮮な都会風景を描き続けた孤高の天才画家、
ユトリロの晩年は、パリ郊外のル・ヴェジネの別で暮らし、
レジョン・ドヌール賞を受賞し、
名実共にフランスを代表する画家の一人となりました。
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